Thanks 55555 access
 航空自衛隊の機体を中心に展示してきた当MAD BASEも開設から5年。ついにカウンターが55555となる日がやってまいりました。
 それを記念し、MAD BASEの数少ない飛行可能な機体の一つ、F-15DJを整備、記念塗装を施し、祝賀飛行を行うこととなりました。
 
まいどのことながら、飛行とカウンタを合わせることはできませんので、飛行は6月5日に行いました。
 さて、今回のパイロットは国際防衛機構(通称イーグル)の対特殊テロ秘密戦隊の元隊員、新命明氏です。
 氏は同隊が所有していた特殊ガンシップ〈バリブルーン〉、〈バリドリーン〉のパイロットを務めておられました。
 その後、さまざまな防衛組織、救急警察などで要職につかれていたのですが、たまたまコンタクトがつき、操縦をお願いすることができました。
 というわけで、もちろん、塗装はあの「五色の翼」、〈バリドリーン〉を模したものとなっています。
 
 さて、当日。
「イーグルのバリドリーン? 
 これは洒落のつもり」
「もちろんです」
 という、間抜けな会話でスタート。
 空自のフライト・スーツを着込み、さっそうと乗り込む、新命氏。

 いよいよ離陸。
「V1 !」
「VR !」
 無線から氏の速度読み上げが入ってきます。
「V2 !」
 機体が宙に浮き、
「ブイ! スリャァァァァ!」
 のかけ声とともにハイレート!
 すさまじい上昇速度。
 人間の限界を越えているのではないでしょうか。
クリックすると・・・・  そのまま旋回し、ナイフエッジで進入。
 5色の翼はF-15にもよく似合ってます。

 そして、そこからいきなり、フォー・ポイント・ロール。
 いったい、どういう技量の持ち主なのでしょう。
 その後も、祝賀飛行というより、アクロというべき飛行が披露されます。
 
 そして、最後の航過。
 またもや、いきなり背面飛行。
 そのまま、ハイ・スピード・ローパス。
 カメラの直前で、すばやくリカバーし、そのまま着陸体勢へと入っていきました。
 あっけにとられてしまいましたが、よく考えると、T-4ブルーインパルスのコーク・スクリューにおける5番機の機動そのものです。

 
「いやぁ、なかなか面白かった」
 ステップもつかわず、コクピットから飛び降りた新命氏は、そう言って、さっそうと青いバイクに乗って、去っていきました。

 実は問題はこの後です。
 最後の背面の時、コクピットをアップで撮った写真があったのですが、パイロットの姿が違うのです。
 氏はグレーのメットにカーキー・グリーンのフライト・スーツを着て乗り込んだはずなのですが、写っているのは・・・・

 かつて、異形のテロリストたちと戦う、赤い仮面に青いバイクの怪人が存在するという噂が、巷に流布したことがありますが、この姿はまさに・・・
 てなわけで、カウンター55555突破、ありがとうございます。

 春シーズンであったこともあり、意外にカウンタの増えが早く、一時はどうなることかと思いましたが、なんとか間に合い、またもやフィクションの記念飛行を行うことができました。

 さてさて、作品解題というわけではないのですが、上の写真、ハセガワの1/72 F-15D/DJの安い方です。パイロットは同社のパイロット/グランド・クルー・セットのパイロットを改造して使用しています。
 実は今回、かのカンクリ・コンビがイーグルに乗るというお話を考えていたのです(だから複座機なのです)が、調べてみると、彼らのメットは特徴がなく、乗せても面白くないという事実が判明しました。
 思惑どおりにいかず、困り果てていたのですが、ある日、キリ番数字を見ていて、ハタ、と思い至りました。
「 ”5” が連なっている!」
 あとはもう、ゴレンジャー、イーグルのバリドリーン、新命明、宮内洋・・・と連鎖が進み、今回のフィクションとなったわけです。
 模型の塗装監修として、スナメリさんに協力していただきました。
 また、長谷川裕一著「もっとすごい科学で守ります」(NHK出版:面白いです)も参考にいたしました。