怪獣と戦った航空機たち  ウルトラガード
 万能戦闘機というべきウルトラホーク・シリーズに先立ち、迎撃、対地攻撃機として開発された機体がウルトラガードである。ウルトラホークは高性能ゆえにその価格も相当のものとなり、いかに地球防衛軍といえど、十分な数をそろえるのは困難であった。
 本機も高額とはいえ、ウルトラホーク・シリーズほどではなかったため、ウルトラホーク配備後は練習機、対地攻撃機として調達、運用が続けられている。
 防衛軍基地の傾斜台より零距離発進し、侵略者の宇宙機などを迎撃し、帰投後は垂直着陸にて着陸する。
 エンジンはウルトラホーク3号と同系列のものを使用しているが、基地傾斜台からの発進を前提としているため、戦闘重量の本機を垂直離陸させるだけの出力が得られない。そのため傾斜台発進できない場合は、前部垂直着陸ノズルを用い、機首を20度以上持ち上げてから、アフターバーナーを用いた全力噴射により、零距離離陸する。
 本機の採用においては、英国、スウェーデンの共同開発によるレッドアローとコンペが行われる予定であったが、同機の開発遅延によりダッソーを主契約とする本機が採用となったいきさつがある。(レッドアローの開発遅延の主因は連続墜落事故によるものだが、これについては妨害工作があったとの説がある)
 固定武装はなく、翼下六カ所のパイロンにミサイルやロケットランチャーを装備する。
 さて、妄想はさておき、作品解題です。
 なかなか立体化に恵まれない、「ウルトラセブン」に登場した機体です。出番は「栄光は誰れのために」と「勇気ある戦い」の2本だけなので、仕方ないかもしれませんが。
 ベースはハセガワの1/72 ミラージュF1。プロップは手元の資料を見る限り単座なのですが、なんと劇中では3人乗っているという悩ましい機体です。
 写真ではよくわかりませんが、劇中描写に合わせて3座機として作りました。
 プロップはもう少しずんぐりした感じですが、あえてシャープに作ってみました。