マットアロー発進せよ!?
MATの決戦兵器
 ゴース星人による「史上最大の侵略」により、壊滅的打撃をうけた地球防衛軍は再編を余儀なくされていた。
 異星人による武力侵攻は小規模化したものの、巨大生物(怪獣)災害は猛威をふるい、地球防衛軍はMAT(怪獣攻撃隊:Monster Attack Team)として再編された。
 MATはマットアロー・シリーズなどの攻撃機を主力として、怪獣災害に対応したが、その切り札は、巨大人型兵器であった。
 MATも過去の組織同様、この兵器については黙秘している。人型兵器については、1960年代に活動していた科学特捜隊のころより目撃されていた。当時は銀色の巨人の他、金色の巨人の目撃証言もある。金色の巨人については、ロケットに格納しての輸送(ロケットから変形との証言も)が目撃されている。地球防衛軍結成のきっかけとなった、ミステリアン侵攻時に開発されたマーカライト・ジャイロを基に開発された輸送ロケットにより現場への進出を行っていたのではないだろうか。
 科学特捜隊は銀色の巨人との共闘がみられ、「ウルトラマン」と呼称していた。
 MATにおいても、「ウルトラマン」との呼称がみられるので、科学特捜隊が使用していた機体を改修したもの、あるいは直系の後継機と見られる。
 ウルトラ警備隊のセブンは「史上最大の侵略」の際、大破し、MAT結成時にはまだ修理中であったと考える。
 さて、MATのウルトラマンはマットアローの出撃後に目撃されることが多いため、アローに類似した専用輸送機にて、現場へ空輸されると推測される。
 
 バット星人は侵略にあたり、東京湾内にあるMAT基地の機能を停止させ、MATの戦力を奪った。
 このとき、先の戦闘で不時着したマットアローを修理しているMAT隊員が目撃されている。マットアロー 1機で戦況が変わる状況ではなかったが、このアロー発進後、ウルトラマンが出現し、バット星人および怪獣を倒している。
 このアローこそ専用輸送機であり、決戦兵器であるウルトラマンを空輸するために必要だったのだ。
 ウルトラマンの兵装であるが、腕部の光線兵器の他、左腕には投擲式の切断武器を備えている。セブンの武器と同様に複雑な軌道を描いて攻撃することもあるため、ドローンのようなものである可能性が高い。
   また、剣、投げ槍、盾などの多彩な手持ち武器を運用するのも、このウルトラマンの特徴である。おそらく専用輸送機はウェポン・ラックも兼ねており、必要に応じ、これらの武器を供給していたのであろう。
 運動性、格闘戦能力も当初のウルトラマンより高いとの証言もあり、操縦系も大きく改良されているようである。
 専用輸送機はウルトラマン輸送後は上空待機しつつ、武器供給などを行うが、アローに酷似しているため、援護攻撃を行うアローなどと誤認されているようである。

 ミリタリーマガジン T-ウィングス 「MAT特集号」より